会長挨拶

池田 弘

この3年間、世界を席巻してきたコロナ・パンデミックもようやく収まる気配を見せ、わが国でも5月には感染症法上の5類分類となる見込みとなり、コロナ前の日常が戻る目処が立ってまいりました。一方で昨年2月から始まったウクライナ紛争により、エネルギーや食料の価格が上昇、世界を深刻なインフレが襲い、わが国の消費者物価指数も13年ぶりに2%を超え、国民生活を不安に陥らせております。さらには、ここ数年来、火山の噴火や地震、猛暑や大寒波など異常気象が頻発し、世界はますます不安定化しつつあるようです。  

こうした中、2年目を迎えた岸田政権も正念場を迎え、大きな決断を余儀なくされる場面を迎えております。防衛力強化が待ったなしとなり、その財源を巡って大きな論争となっております。また、コロナの影響もあり、わが国の昨年度の出生数が80万人を切る事態となり、首相の施政方針演説でも「異次元の少子化対策」を実行すると明言したところであります。                                                      一方、JNBが従来より提言しておりますスタートアップ支援の強化がようやく実を結び、昨年を「スタートアップ創出元年」と位置づけ、年末に打ち出されたスタートアップ育成5か年計画では、スタートアップへの投資額を5年で10倍にするなど意欲的な目標が掲げられるようになりました。この機をとらえJNBとしても全国会員のネットワークを活かしてDXGXの推進とともに地方経済を活性化していくべく様々な打ち手を考え、実行してまいりたいと思います。       

昨年もコロナ禍を機に2020年より新たに開始した「オンライン」による「JNBセミナー」や各地域NBCと連携した共催イベントを12回開催し、全国各地のNBCに集う4000社を超える会員企業の皆様にご好評をいただきました。今年もさらに有益な情報を発信できるよう努めてまいりたいと存じます。          

さらに、昨年12月の「第18回全国フォーラムinとちぎ」では717名を超える同志が参加され、3年ぶりの対面での開催で大変盛り上がりました。コロナ感染のリスクもある中、細心の注意を払いつつ運営に当たられたとちぎニュービジネス協議会の皆様には、改めて感謝申し上げます。一方、今年予定されている11月の第19回全国フォーラムin広島では、5月開催予定の広島サミットを受け、より一段スケールの大きな大会となることを期待しています。皆様の元気なお顔を再び広島にて拝見できることを楽しみにしております。


公益社団法人 日本ニュービジネス協議会連合会
会長   池田 弘

2023年4月1日